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注意が必要な腰痛


前回の投稿では、「1.腰痛の原因の腰の筋肉の疲労や、腰の骨(腰椎)由来の腰痛」についてお話をしました。これらは、特定の姿勢の時だけ腰痛が出現するという特徴があります。


一方、急に腰痛があらわれて、姿勢とは無関係に痛みが続く場合には、骨や筋肉の痛みを拾っているわけではないため、注意が必要です。そのような痛みの場合は、内臓由来だったり、緊急を要する場合があります。

今回は今回は「2.内臓由来の腰痛」と「3.緊急を要する腰痛」についてお話をします。


内臓由来の腰痛

内臓由来により腰痛を生じる代表例は以下の通りです

1.尿路結石

 尿路結石とは、腎臓でつくられた小さな石が尿管につまってしまうことで起きる病気です。尿管は左右両方にありますので、石がどこに存在するかによって左右どちらかの背中~腰に、七転八倒するほど強い痛みが出ます。


2.腎盂腎炎

 腎盂腎炎とは、腎臓の細菌感染症です。左右どちらかの背中~腰のドーンと重たいような痛みが出ます。

 


緊急を要する腰痛

安静にしていても激しく痛む場合には、緊急を要する病気の可能性があるため注意が必要です。


1.化膿性脊椎炎

 化膿性脊椎炎とは、背骨の細菌感染症です。

思い当たる原因がないのに、発熱に加え、日に日に腰痛が強くなり、病院を受診しても、不明熱として診断がつきにくく、CT検査では異常がないことも多く、この病気を疑ってMRI検査をしない限り見つかりません。


2.脊椎への癌の骨移転


 癌によって侵された部分は日に日に痛みが強くなり、動いた時だけでなくじっとしていても痛みが続くのが特徴です。

 腫瘍や骨折によって脊髄が圧迫されると下肢の麻痺や排尿困難があらわれます。


3.急性膵炎

 急性膵炎とは、胆石やお酒の飲みすぎにより、膵臓に炎症が生じる病気です。

油っこい食事の後やたくさんお酒を飲んだ後で、左上腹部や背中、腰の上のあたりに、突き刺すような痛みがあらわれて長時間続きます。


4.大動脈解離

 大動脈解離とは、大動脈の壁が裂ける病気です。大動脈解離による痛みは、突然ある瞬間から胸や背中が引き裂かれるような、痛みが特徴的です。

裂け目が広がるにつれて痛みがお腹や腰に移動します。


5.腹部大動脈瘤

 腹部大動脈瘤とは、大動脈の壁の一部がコブのように膨らむ病気です。

健診などで偶然発見されることが多く、ほとんどは無症状です。このコブが破裂すると、突然ある瞬間からへそ周囲や腰に突き刺すような激しい痛みがあらわれます。    



腰痛は身近にあるからこそ、「まぁいいか」「いずれ治るだろう」などと危険と思わない方が多い印象です。


ただ、判断が間違っていて後回しにしてしまった結果、内臓由来だったり、緊急を要する腰痛に気づけなかった時には重症化になってしまい、後悔することだってあるかも知れません。


私自身、接骨院勤務時代に、カウンセリングと所見をとった際に発熱があることや痛み方からして「ちょっと違和感のある腰痛だな」を感じ、内科に紹介をした結果、「胃潰瘍」と「尿管結石」と診断された方を診た経験があります。


そういった経験から、皆さんの身体を施術をする身としては、内臓由来の痛みではないか?緊急を要する状態でないか?と判断を謝らないようにと常に頭の中に入れています。


私たち施術者は何でもかんでも、施術をしていいというわけではなく、逆に施術をしていけない状態かの判断も含めて、大切に皆様の身体を診させて頂いております。


何かお困りの事がありましたら、ぜひご相談下さいね

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